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ワイン文化と宗教

ワイン文化と宗教イメージ

キリスト教が人民の間に深く浸透し、精神文化のバックボーンとなった中世ヨーロッパでは、ワインはキリスト教の血と涙そのものと考えられるようになり、儀式には欠かせない存在となっていました。聖書のマルコ伝「最後の晩餐」によりますと、キリストが赤ワインを掲げ、「これは多くの人のために我が契約の血なり」と述べたと記されています。また、イタリアのラクリマ・クリスティ(キリストの涙)というワイン名は、キリストの流した涙が落ちた場所にブドウの樹が生えた、という伝説に由来しているそうです。

ワイン文化がヨーロッパだけに留まることは、周知の通りありませんでした。コロンブスの新大陸発見で人々の移民が盛んになりますと、ブドウ栽培と醸造のノウハウも新大陸へと伝わっていきました。北米や南米でも、開拓当初はキリスト教修道士たちが中心となりミサ用ワイン造りに励んでいたそうです。ワイン造りの中心的な担い手は、徐々に修道院の僧侶たちへと移っていったそうです。

各地の僧院では盛んにブドウ畑がつくられ、醸造技術の研究も活発に行われるようになったということです。発泡酒を代表するシャンパンや酒精を強化したフォーティファイド・ワイン、またいろいろなエキスを加えたフレーヴァード・ワイン、ブドウの蒸留酒であるブランデーなどは、そうした試行錯誤の中から生まれてきたと言われています。ワインツーリズムとは、ワイン産地を巡る旅のことですが、欧米では盛んな旅のスタイルなんだそうです。

ワイン造り数千年の歴史を誇るヨーロッパでは、中世の城でワインを造るワイナリー、あるいは貴族の別荘だったワイナリーなども多く、世界遺産に指定されているところもあるようです。楽しめるのはワインだけでなく、歴史ある建物や庭園などもたくさんあるということです。さすがワイン文化が根付いたヨーロッパならではの旅行スタイルですが、ワイン好きで旅行好きな方には堪りませんね。

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